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IoT(モノのインターネット)ができる4つのコト。『モニタリング』、『制御』、『常時最適化』、『自律』から考えスマートに繋がる世界を理解する

IoTができる4つのコトからIoTをさらに理解しようとしてみる

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これまで、説明してきたのは以下の通りです。

  • 働く人にとってIoTで何が変わるのか
  • IoTで製品やサービスがどう変わるのか
  • IoT最大の課題『データ』を取り巻くポテンシャルと問題とはなにか

本日の記事では、IoTができる4つのコト(特徴)を切り出し、IoTで全てのモノがスマートに繋がる世界をもう一度イメージしてみたいと思います。この4つを理解していくとこのシリーズの後半でお話しする事例をより理解しやすくなります。

IoTができるコト:その① モニタリングする

以前説明した通り、IoT時代のモノには、必ずの3種の神器が搭載されます。それは、『センサー』、『通信モジュール』、『コンピューター』の3つです。この3種の神器に加え、付加価値を付ける為にその他のセンサーやディスプレイなどが加えられます。

IoTの起点となるのは、「モノに付いたセンサーによる周辺環境や利用状況のモニタリング」です。具体的な例で見てみましょう。

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この図では、左の女性の心臓に埋め込んだ心臓モニターと連動したスマートフォンのアプリケーションを通して「主治医がいる病院」「パーソナルヘルスケアサービスを提供する企業」と心拍数などのデータを常時共有しています。これがモニタリングです。ドクターの持つスマートフォンと連携させて、異常があった時はアラートが鳴るということも出来るでしょうし、パーソナルヘルスケア(健康状態の監視やアドバイスをする)の担当者も患者さんの状態を常に監視しドクターとケアプランを相談する、というようなこともできます。

心臓に埋め込まなくても、最近発売されたApple Watch 2は心拍計が内蔵されています。他にもネットワークに繋がってカラダの状態をトラッキングしてくれるデバイスはたくさん存在しています。これが1つのモニタリングの例です。

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もう一つの例では、家庭に設置されたセンサーが家の中をトラッキングしています。室温や明るさなどをセンサーが感知し、そのデータを電力会社のサービスと共有しています。電力会社の制御システムや担当者はセンサーから集まった情報を元に、その部屋の状況を把握することができます。例えば、家に住む人本人も外部で部屋の状況を確認することもできます。この図には登場していませんが、カメラなどを遠隔で確認することができるIoTサービスは既にもうありますよね!

医療やスマートホームのIoTはこのモニタリングが特に重要になります。そして工場や交通網のIoTもモニタリングが重要です。設置した各々の機会が正常に作動しているか、異常はないか、センサーを通して常に確認しているのです。

IoTができるコト:その② 制御する

 

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ここでは、スマートホームの例で説明します。室内に設置されたセンサーからの情報や、家主の在宅履歴などの情報を元に、電力会社の担当者は電気代が最も安くなるように室内のモノ(温度計や冷蔵庫など)を制御します 。例えば、

「家主がいつも夜7時に帰宅し28度ぐらいを好むことが過去のデータが分かっているので、その時間に間に合うように最低の電力消費量をで室温を調整するよう制御する」

 

このような例が『制御』です。『モニタリング』から得られたデータをつかって遠隔でモノを操作するのです。 この制御を使うことによって、カスタマーサポートが変わります。遠隔でも顧客の状況がモニタリングでき、さらに制御まで可能なので、オンサイトでサポートする必要がないのです。これはテスラ・モーターズの例ですね。

そして、アグリテックと呼ばれる農業へのIoT活用も機械とモニタリングと制御を活用し、働く場所がフィールドからバックヤードにシフトしつつあります。

IoTができるコト:その③ 常時最適化する

『常時最適化』には、自動制御システムが登場します。「モノから集まった膨大な利用データを解析し、どうすれば最適化できるかを導き出す高度なシステムが必要」なのです。これは、AI(人工知能)が担うでしょう。現在の人工知能は過去の膨大なデータを元に学習し、どんどん賢くなっているのです。(これを機械学習と呼ぶ)

いわば人工知能にとってデータはエサなのです。人工知能とIoTがよく一緒に語られるのはこれが理由です。非常に相性がいいのです。

常時最適化の具体的な例は、以下のようなものです。

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「最近、しばらくの間、冷蔵庫が空だったたので、自動制御システムが電力消費量を下げるように温度を調整していたが、今日は家主が買い物に行ったことがカードの決済データからわかったので、金額から予測した買い物量に応じて冷蔵庫の温度を制御し調整した」

常に最適なのです。例の中で、利用者のカード利用状況が活用されていますが、これも利用者が同意さえすれば可能になるのです。FBIやCIAのドラマを見ていると、カードや携帯電話の使用履歴をトラッキングしている例がよく登場しますが、これもまさしくIoTです。同じことを生活に活かそうとすると、「どこで何を買ったかを把握し、自宅にの最適化を考え実行する」ことがIoTが行う『常時最適化』です。

IoTができるコト:その④ 自律して判断し動く

すでに登場した③の例でも実は自律的に繋がったモノ同士が動いています。これはまさしく『自律』なのですが、もう少しわかりやすい例を用います。

 

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 この例では、ドクターはパーソナルヘルスケアの担当者は登場しません。自律した制御によって何が行われたか通知されるだけです。

「患者の心臓から発信された軽微な異常な兆候を検知した、自動制御システムは過去のデータから数日以内に心臓発作を起こす可能性が高い事を予測し、薬局に予防が可能な薬をドローンで患者まで運搬するように指示した。ドクターはその結果を元に患者にコンタクトを取り、パーソナルヘルスケアの担当者は病院の予約を手配した」

この例では薬局の薬の出荷までロボットによって自動化されていれば、完全な自律が完成します。重要なのは「患者には実際に心臓発作はもちろん、不快感などの自覚症状もない状態で全てが自動的に(人の手を介さずに)最適を目指すように実行された」ということです。

これがIoTが達成可能な『自律』です。自動運転車もこのような仕組みです。すべて機械が判断し最適になるように制御します。テスラ・モーターズは自動運転機能を使って、車を貸し出したり、自動でメンテナンス施設まで走行させたり、充電がなくなったら乗っていない間に充電スタンドまで走って行ったりという『フルオートメーション』を目指しています。これも人間が介在しないことで正確な判断や制御が可能になるのです。

最後のピースを埋めるのがソーラーシティです。「使っていない間は他のユーザーがアプリで呼び出し、呼び出しされた場所までモデルSがオートパイロット走っていく。そして、エネルギーはソーラーシティが提供するスタンドで勝手に充電する」という夢のような時代が間もなく来るようですね。

参考:イーロン・マスクのマスター・プラン2から、自動車産業の未来をまた(勝手に)妄想。ログインして住める車?人間はやっぱり運転禁止?ドローンが車にデリバリー?バスはなくなる? - TOKO PROJECT

"Cars are dangerous because humans drive them"

「自動車は危険だ、なぜなら人間が運転するからだ」

参考:2020年の市場投入?自動運転車がもうすぐ来る。未来の車社会の課題やインパクトを勝手に予想してみた。 - TOKO PROJECT

 イーロン・マスクは常々こう語ります。IoTの世界では人間がすることが変わりそうです。本日は以上です。

『モニタリング』、『制御』、『常時最適化』、『自律』がスムーズに行われると、まさに『未来のシステム』が出来上がるのです。これが、農場、工場やプラント、輸送、鉄道などの交通網、自動車、自宅、オフィス、小売、医療、スポーツ、などの生活や産業のありとあらゆるシーンに導入されます。そして、各シーンは独立して機能するわけでなく、それも繋がるのです。②の制御で登場した「クレジットカード使用情報と冷蔵庫の連携」などはまさにその一例です。

 

 

「注文しようと思ってボタンを押したら10秒後に届いた。頼むことが予測されていたのだ」

こんなことが起こるのがIoTとAIが成熟した世界です。

 

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