【Brexit】ドイツが主導するインダストリー4.0がイギリスのEU離脱に与えた影響?英国にとってEUという主導権争いのゲームは終了
BrexitとIoTの関係。イギリスのEU離脱はインダストリー4.0にどう影響を与えるか。主導権争い?
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Brexitについて面白いコラムを見つけたので紹介します。
Dailysabahはトルコメディアです。私が、「今回のイギリスのEU離脱であまり語られていない影響」を考えている時に、そういえばインダストリー4.0に何か影響あるのかなーと思って海外のメディアをウロウロしていたら、このコラムを見つけました。
日本からでもヨーロッパからでもイギリスからでもない視点でBrexitを語っていて、その内容を簡単に言うと以下のような感じです。
「第二次世界大戦後の世界の主導権争いにおいて、イギリスはEUという枠組みの中でアメリカと並ぶポジションを維持しようとしてきた」
「近年、政治経済において第三世界や敗戦国であるドイツや日本のプレゼンスが上がってきた」
「ポストWW2の経済ではアメリカの成長が著しく、欧州ではドイツがその差を埋めようと努力してきた」
「今、産業界はドイツ主導で第四次産業革命になりそうなインダストリー4.0が進んでいる」
「欧州では今後ドイツが独占的な力を持つことはもう避けられそうにない」
「そしてドイツとロシアの(良好な)関係によってその影響は、西ヨーロッパだけでなく東欧中央アジアまで波及する、更に日本とドイツの(良好な)関係によりアジアにも、インダストリー4.0の影響は波及していくだろう」
「英国としては政治的にも経済的にも世界をリードする為のプロジェクトとしてEUを進めてきたけど、実勢としてゲームオーバー。なら、離脱してゲームの流れを変える」
「インダストリー4.0はトルコにとってはチャンスでまだキャッチアップできる」
このような意見です。確かにインダストリー4.0はドイツ、アメリカ、日本の製造業の大国が主導していてイギリスの存在感は薄い。
インダストリー4.0ってなんだっけ?製造業のIoT(Internet Of Things)
インダストリー4.0は製造プロセスにおいて、工場を横にも(工場同士)縦にも(行程)外にも(運送や営業などの外部機能)繋げて高度に連携させる、いわゆるシームレスなネットワークなので、今起こってしまいそうな世界の分断は逆行する動きです。
もしEU加盟国が次々と独立することになれば、インダストリー4.0計画は破綻してしまうかもしれません。ワンルールであるEUであれば進めやすいですが、経済圏が分断することにより、複雑な規制が課されたり、ルールが異なることにより、そのスムーズな連携において摩擦係数が上がり、即ちコストが上がる。狙っていた効果を得られなくなることは明確です。
「様々な統一ルールに縛られるし、英国が主導できないならEUはもういい」と思ったのは、今回離脱に投票した高齢層や貧困層だけなく、政治的思惑が強い人達も含まれるのかもしれませんね。
ちょっと憶測でしかないポストになってしまいましたが、主張は説得力のある内容でした。
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